世界自然遺産で2030年までにしたい30のこと
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014Ogasawara Islands面積/約7,900ha特徴/東京から南に約1,000km離れた父島、さらに南に50km離れた母島を中心として大小30余りの島々からなる。大陸と陸続きになったことがない海洋島として、独自の生態系を形成している。自然 Nature大陸と陸続きになったことがない海洋島で、世界でここにしかいない固有種も多く「進化の実験場」の別名も。父島の年平均気温は23.0℃・湿度77%で亜熱帯海洋性気候に属する。海の青色はかつての島名「無ぶにん人島」が転じて「ボニンブルー」と呼ばれる。文化 Culture太平洋諸島民、また欧米人なども住んだことから多言語が入り混じった独特の「小笠原ことば」が形成された。南洋貿易が盛んだった時代に南洋諸島から伝来した「南洋踊り」は、東京都指定無形民俗文化財となっている。生物 Flora and Fauna植物は自生種の5割が固有種とされ、生息する動物も天然記念物に指定された固有種が多い。海ではクジラ、イルカのほか、水温が年平均23.0℃と高いため、サンゴ礁の基礎を成す約200種の造礁サンゴも見られる。またアオウミガメの繁殖地としても有名だ。生活 Living小笠原への交通手段はほぼ1週間に1便、東京から片道約24時間かかる「おがさわら丸」のみ。観光業は基幹産業の一つ。島民の観光客へのもてなしの心は厚く、おがさわら丸が父島を出港するときは、島中の人が集まったかと思うほどの盛大で感動的な見送りが行われる。小笠原諸島登録年/2011年6月

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