世界自然遺産で2030年までにしたい30のこと
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024やんばる酒造https://takazato-maruta.jp/又吉コーヒー園https://www.matayoshicoffee.jp/ 沖縄本島北部の「又吉コーヒー園」では、自家栽培のコーヒー豆の収穫体験が11~4月頃にできる。自家栽培ではなくとも生産者にこだわった豆を使う焙煎体験は通年行われている。焙煎体験で使われる豆の中には、グアテマラの農家との直接取引で入手した、ここでしか味わえないものもある。 焙煎を始める前にまず楽しむのは、生豆の香り。女性はチョコレート、男性は畳と感じる人が多いそうだ。焙煎は火から網を離さないように、左右にしっかり振る。丁寧に説明しながら進めていくので安心だ。生産者の話を聞きながらゆっくり味わう「マイコーヒー」も、沖縄の味覚のひとつである。 漢字で「山原」と書くやんばるは、沖縄本島北部で手つかずの自然が残る場所。2021年、世界自然遺産に登録されたのは国くにがみそん頭村、大おおぎみそん宜味村、東ひがしそん村でその8割が森林。水系豊かで清らかな水が滔々と流れる。 長寿の村として知られる大宜味村に、約70年、やんばるの天然水を使い続ける酒造会社がある。村の人々の出資により誕生した「やんばる酒造」だ。創業時から集落の水を使い、その水路を守り、整備し、永く使えるよう大切にしてきた。「美しい自然があり、おいしい水が飲めるのは、地元の人が今も自然と共に生きている証」とやんばる酒造の池原氏は語る。沖縄の森のコーヒー園で焙煎体験をする。やんばるの天然水を使った泡盛を味わう。27302830

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