Shiretoko 知床
海氷が育む生態系と多様な生物の宝庫
北海道の最北東端に海へ突き出すように延びる知床半島。長さ約70km、幅が広いところで25kmの細長い半島の中心部は、羅臼岳や硫黄山など活動中の火山を含む知床連山が南北に連なります。また、世界でもっとも低緯度に位置する海氷が流れ着くポイントとしても知られています。海氷によって大量に発生するプランクトンを食物連鎖の基点として、海と陸の生き物が相互にかかわり合い、豊かな生態系を築いているのが特徴です。知床の名前の由来はアイヌ語で地の果てを意味する「シリエトク」がなまったものであるように、人類による開拓や開発の手が届かない原生の姿を留めるこの半島では、海と山、そしてその間の海岸で、動植物による命の営みに触れることができます。