Shirakami-Sanchi 白神山地
東アジア最大級の原生的なブナ林
青森県南西部から秋田県北西部にまたがる白神山地。この地域には約8000年前からブナ林が存在したとされ、いまも人為の影響をほとんど受けていない原生的なブナの森が広がっています。世界最大級の規模をもつブナ原生林のなかには、ブナ以外にもさまざまな動植物が暮らし、多様な生態系を保持しています。また、急速な隆起によって形成された土地であるため、白神山地内では深い谷や滝、周辺地域では岩棚や柱状節理といった、ダイナミックな自然景観に出合うこともできます。大地の動きと動植物の営みが互いに作用し合いながら、豊かな自然環境が育まれているのです。
Itineraries モデルプラン
秋田と青森、二つの入口から。白神山地モデルプラン
秋田県と青森県にまたがる白神山地には、世界でも最大級のブナ原生林が今も残されています。1993年、ユネスコの世界自然遺産に登録された森は、数千年にわたってほとんど姿を変えることなく受け継がれてきました。その森が育んだ豊かな生態系は、この地域の生きものと水、そして人の暮らしを、今も支えています。
このモデルプランでめぐるのは、秋田県側と青森県側、それぞれの白神山地です。森の恵みを生かした食文化、山とともにある集落の暮らし、ブナの原生林、澄んだ湖沼、そして歩いて楽しむ散策路。主だったところは3〜4日でまわれます。もう少し時間が取れるなら、季節ごとに表情を変える森や周辺の町まで、ゆっくり足をのばしてみては。
- 服装は明るい色を
- 山に入るときは黒い服を避けてください。クマと見間違えたハチが寄ってくることがあります。白やベージュなど、明るい色がおすすめ。香水など強い香りのするものも、ハチや虫を引き寄せるため控えましょう。
- もしツキノワグマに出会ったら
- 走って逃げたり、背中を向けたりしないでください。ゆっくり後ずさりするか、横へ移動して距離を取ります。至近距離の場合は、目を見たまま視線を外さないこと。
秋田県
森とともに生きる、白神の暮らしへ
秋田県側を歩くと、ブナの森が人の暮らしをつくってきたことが実感できます。湧き水の湿地を小舟でわたり、季節の食材を自分の手で採り、山に受け継がれてきた知恵に触れる。日本でも指折りのこの自然のなかで、人が今もどう暮らしているのかが見えてきます。
- プラン数
- 1プラン
- スポット
- 6カ所
- ベストシーズン
- 5月〜10月頃
PLAN 1
秋田側からめぐる白神山地
白神山地の森と水が育んできた、秋田の暮らしに触れるプランです。気になるスポットだけを選んで訪れることも、すべてをめぐることもできます。全行程をゆっくり楽しむなら、2日ほどを目安にするとよいでしょう。
SPOT 01
北林農場(じゅんさい摘み採り体験:5月〜8月)
旅の始まりは、三種町(みたねちょう)のじゅんさい沼から。湧き水に育まれた沼に、昔ながらの木の小舟で漕ぎ出します。棒一本で舵を取りながら、地元の生産者が代々続けてきた摘み方を教わる約3時間の体験です。白神山地の生態系やこの土地の食文化を支えてきた豊かな水。旅の入口として、まずその水に触れてみましょう。
SPOT 02
三種町観光協会
次に向かうのは、三種町観光協会。採れたてのじゅんさいを使った料理を味わい、地域の特産品を眺め、漆を塗り重ねたひょうたんの工芸品にも出会えます。周辺エリアの観光情報もそろっているので、このあたりを知る拠点としても頼りになります。
SPOT 03
釜谷浜海水浴場
車で少し走れば、釜谷浜(かまやはま)海水浴場に到着。森だけではないのが、白神山地の旅の面白いところです。広い砂浜は、夕景の美しさと澄んだ夜空で知られています。毎年夏に開かれる砂像イベント「みたねサンドクラフト」では、プロの作家が手がけた迫力ある作品が浜に並び、砂浜がそのまま屋外のギャラリーになります。
SPOT 04
藤里町 山菜採り体験(5月~11月中旬)
藤里町を囲む森で、経験を積んだ地元ガイドとともに季節の山菜採り体験。半日のツアーでは、食べられる植物の見分け方と、山を傷めない採り方を教わります。山あいの集落が世代を超えて受け継いできた知恵を学び、実際に手を動かしてみると、人と森の距離の近さがよくわかります。
SPOT 05
白神山地世界遺産センター(藤里館)
山の奥へ入っていく前に、白神山地世界遺産センター(藤里館)へ。展示や映像を通して、世界自然遺産に登録された理由やブナ原生林の生態系、森の中で繰り返される生命の循環、そして未来へこの貴重な自然を守り伝えるための保全活動について学べます。藤里館に立ち寄れば、白神山地の見え方や楽しみ方が変わるかもしれません。
SPOT 06
峨瓏(がろう)の滝・田中神社
豊かな森に囲まれた落差約12mの峨瓏の滝。雪解け水が流れ込む春にはひときわ迫力ある姿を見せ、冬には幻想的な氷瀑へと変わります。すぐ近くの田中神社には、弘法大師ゆかりと伝わる県指定天然記念物「田中の大イチョウ」がそびえ立ち、白神山地の自然と歴史、伝承に触れられるスポットです。
青森県
原生のブナ林、その奥深くへ
青森県側では、白神山地を代表するブナ原生林や湖沼群を巡りながら、その豊かな自然を体感できます。ガイドとともに森を歩き、ビジターセンターで地域の自然や文化について学ぶことで、世界自然遺産・白神山地の魅力をより深く感じられます。
- プラン数
- 1プラン
- スポット
- 4カ所
- ベストシーズン
- 5月~10月頃
PLAN 1
青森側からめぐる白神山地
白神山地のブナの原生林と水が織りなす、青森の自然をめぐるプランです。気になるスポットだけを選んで訪れることも、すべてをめぐることもできます。全行程をゆっくり楽しむなら、2日ほどを目安にするとよいでしょう。
SPOT 01
十二湖(じゅうにこ)
300年あまり前の大地震によって生まれた、森のなかの景勝地です。十二湖という名前ですが、実際に点在しているのは33の湖沼。それらを、ブナの原生林を抜ける散策路がつないでいます。ガイドとともに歩けば、森と水と生きものがどう関わり合っているのかが見えてきます。森林セラピーの認定ガイドが同行する散策なら、季節ごとに表情を変える植物について教わりながら歩けます。
SPOT 02
青池
十二湖のなかでもっともよく知られている青池は、湧水によって生まれる神秘的な青色の湖です。光の加減や季節によって、鮮やかなターコイズブルーから深いコバルトブルーへと表情を変える景色は、白神山地を代表する風景の一つ。ブナ林の散策路を歩いた先に現れる幻想的な景観は、多くの人を魅了しています。
SPOT 03
白神山地ビジターセンター
白神山地についてさらに理解を深めるなら、白神山地ビジターセンターへ。この一帯の生態系、動植物、そして文化について、体験しながら学べる展示がそろっています。見どころは、四季を追って世界遺産の森を映し出す大型スクリーンの映像、VR体験、ブナの一生や森での役割について学べる展示、そして、森を知り尽くしたマタギの伝統を紹介するコーナーです。白神山地を巡る前後に立ち寄りたい施設です。
SPOT 04
アクアグリーンビレッジANMON
西目屋村にあるアクアグリーンビレッジANMONは、白神山地の散策コースの主要な玄関口の一つです。ガイドとともにブナ原生林を歩きながら、多様な生きものが息づく豊かな生態系や、マタギの歴史、数千年にわたって続く森の営みについて学ぶことができます。世界遺産の核心地域への立ち入りは制限されていますが、この周辺の散策路だけでも、日本でも指折りの自然を十分に感じ取ることができます。
